ガイドワイヤについて

Ni-Tiワイヤの一番の応用製品です。
剛性が低く、フレキシブルで、キンクしない特性が、血管や消化管の中を、組織を傷つけることなく、ソフトに突き進んでいるガイドワイヤに最適です。Tiが50%近く入っており、生体内でも安定的。心臓回りの血管、頸動脈や脳血管、消化器内部の治療に使うガイドワイヤに使われています。
最も症例の多い”カテーテル治療”は、狭心症や心筋梗塞など、心臓の血管(冠動脈)がコレステロールなどによって詰まったり、狭くなることで起きる疾患に対する治療法です。手首や足の付け根からカテーテルと呼ばれる細い管を血管内に挿入し、血管内を治療します。ガイドワイヤは、カテーテルに先立って患部まで挿入され、カテーテルをレール兼ガイドとして患部まで導くことで、”カテーテル治療”が実施されます。開胸することなく治療が行えることで、患者にとってより痛みが少なく、低侵襲な方法です。さらに,入院日数が短縮されて、早期の社会復帰が可能となるなど、経済的負担も軽いことから、現在においては、動脈疾患治療の主流となっています。
血管だけではなく、胆管、尿管、大腸等の消化器内部に対する内視鏡治療にも、ガイドワイヤは使われています。
弊社では、既に、年間3000万m以上を製造しています(2019年実績)。線径は、0.25 ~ 1.0mm (0.010 ~ 0.040インチ)が主流です。

当社製品のご紹介

●NT-N,NT-E4 (Ni-Ti 2元系) ワイヤ

NT-N,NT-E4 (Ni-Ti 2元系) ワイヤ

ASTM F 2063準拠のNi-Ti 2元合金ワイヤ。最も標準的な生体用 Ni-Ti 超弾性ワイヤです。合金タイプは、NT-NとNT-E4。UPS(降伏応力)が異なる2種類を持っています。ガイドワイヤ製品に要求される剛性の高さにより、選んでいただけます。表面は、薄い酸化膜付きと酸洗い(酸化膜除去)。ご要求により、線径、超弾性特性、表面状態をカスタマイズします。

●NT-K (Ni-Ti-Co) ワイヤ

NT-K (Ni-Ti-Co) ワイヤ

NT-K ワイヤは従来のNi-Ti2元合金ワイヤに比べて、非常に高いUPS(降伏応力)を有します。高剛性を要求される医療用ガイドワイヤには、理想的な材料と言えます。また、その応力ヒステリシスの狭さは、優れたトルク伝達性を導き出す可能性を秘めています。

●FHP-NT ワイヤ

FHP-NT ワイヤ

プッシャビリティの高いことを特徴とするFHP-NTをこれまで10年以上製造販売してきました。すでに医療用ガイドワイヤ用の材料として、従来の超弾性ワイヤとは異なり、古河独自特許製品として、マーケットに知られています。剛性の違いにより、FHP3-NT と FHP4-NT をライナップ。応力ヒステリスを小さく保ちながら、回復特性を重視し(残留ひずみを小さくし)、やや剛性を下げた製品です。

●チューブ (細径)

Ni-Ti チューブが ガイドワイヤにも使われています。0.35mm(0.014")以下のガイドワイヤは、全体がNi-Tiワイヤであると剛性が足りません。これを解決するために、手元側シャフトはSUSワイヤ、先端のテーパー部はNi-Ti ワイヤ、それらをNi-Ti チューブで接続する製品があります。また、カテーテルを交換する時に、ガイドワイヤを延長するためのエクステンションワイヤにも使われています。

細径 Ni-Ti チューブの製造範囲

細径 Ni-Ti チューブの製造範囲

エクステンションワイヤ

エクステンションワイヤ

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